昨日のつながり推進協議会(学校運営協議会)で、「自由進度学習」と「けテぶれ学習法」が話題になりました。(保護者アンケートにこのことに対する懐疑的な回答がいくつか見られたため)
そこで、「けテぶれ学習法」提唱者の葛原祥太氏がよく例えられる『学びの海』を使って説明したところ、委員から「これはわかりやすいので、ぜひ今の話を保護者にした方がよい」というご意見をいただきました。
保護者の方に直接お伝えする場がないので、とりあえずこちらで簡単に説明します。
今まで行われてきたいわゆる『一斉指導』は、「学びの海」に浮かぶ船の上に子どもたちを30人乗せ、先生が操縦して目的地に向かって進んでいた感じです。
そういう状況で目的地まで子どもを連れて行こうとしたときに、後ろの方でポンポンと落ちる子どもたちが出てきます。つまり授業についていけない子どもです。
しかし、先生は操縦席から離れられず、落ちてしまった子を助けることができません。
一方、船の前の方に座っている子(学力が高い子)は、先の展開がわかってしまって退屈でしょうがない…
このことは、国が作成した資料には、より具体的に示されています。
もはや、義務教育で行われている一斉指導は限界がきているのです。
そして、今までの時代は、進学や就職といった人生の岐路で、できるだけ安定した船に乗り換えようとしてきましたが、これからのVUCA(目まぐるしく変転する予測困難な状況)の時代では、乗り継ぐ船がないかもしれません。
しかも人生100年時代、もはや定年がゴールではありません。
そこで、「海に飛び込んで、自分の力で泳いでゴールを目指そう」というのが『自由進度学習』です。
ただ、いきなり海に投げ込まれて、子どもたちは自力で泳げるようになるでしょうか?
(国は、そのための需要なツールとして、タブレット端末を挙げていますが…)
そこで、「しっかりと泳ぎ方(学び方)を身につけよう」というのが『けテぶれ学習法』です。(学び方を学ぶ)
子どもたちは、まずは浅瀬で、けテぶれ(計画→テスト→分析→練習)のサイクルを身につけます。(実際には、漢字練習で行います。)
そして、泳げる(けテぶれが回せる)ようになったら大海原で船から下ろします。(これが授業です。)
さらに、余裕のある子(学力の高い子)は深く潜るように促します。
(発展的な学習をする、自分で問題をつくるなど)
これが、本校が取り組んでいる「『けテぶれ学習法』を軸とした『単元内自由進度学習』」です。
(もちろん、タブレット端末の活用スキルも身につけています。)
先日のブログでも紹介しましたが、児童アンケートでの結果からもこのことがわかります。
さらに、次のアンケートからは、子どもたちがこの学習をしっかり楽しんでいることがうかがえます。
そして、テストの結果も劇的に良くなっています。(ここでお示しできないのが残念ですが…)
ということで、(「簡単に」といいながら「ガッツリ」になってしましましたが、)これが本校で取り組んでいる実践(のイメージ)です。
保護者の皆様、何とぞご理解をよろしくお願いいたします。 (原)
※イラストは葛原先生が作成したものを使用しました。