『読書の秋』でもあるので、最近読んだ本を1冊紹介します。
(あまり保護者の方には紹介したくないのですが…)
『教室マルトリートメント』(川上康則 著 東洋間出版社)
「教室マルトリートメント」とは、教室で行われる子どもの心を傷つけるような不適切なかかわり、を表す言葉(著者の造語)です。
例えば、
・威圧的・高圧的な指導
・子どもの人格を尊重しない言動
・子どもの主体的な行動を妨げるような指導
さらには、
・目を合わせない、笑いかけない
・特定の子どもを指名しない
・「勝手にすれば」「さよなら」等の見捨てる言葉 等々…
さらに、教室の雰囲気を一変させる毒語(著者の造語)として、
「何回言われたら分かるの?」
「どうしてそういうことするの?」
「やる気がないんだったら、もうやらなくていいから」
「あなたの好きにすれば」
「早くしないと、○○させないから」
「お母さんに言うよ」
「校長先生に叱ってもらうから」
「そんなこと1年生でもやりません」
「ダメって言ったよね」
「じゃあ、もういい」
・・・・・
読み終わって、自分自身を猛烈に反省しています。
あー、すべての言葉に心当たりがある…
できれば30年前に読みたかった…
もう一度教員人生をやり直したい…
日常生活の中で、無意識の偏見や差別によって、悪意なく誰かを傷つけることを「マイクロアグレッション」といいますが、まさしく「子どもの将来のことを考えて」「今のうちに何とかしておかないと、この子自身が困るから」と、教師が良かれと思って行われている言動が少しずつ子どもたちを傷つけています。
このブログは、自分自身への戒めと、今後このようなマルトリートメント(不適切な指導)が一切行われない学校にしていく決意表明でもあります。
ということで、月曜日には笑顔と穏やかな気持ちで修学旅行に行ってきます。 (原)